
こんにちは、沼津市のパーソナルジムSANTEのヤタです。
皆さんは「FUS」という言葉を耳にしたことはありますか?
これは2025年、日本肥満学会が新たに提唱した概念で、女性の過度な痩身願望による健康リスクに警鐘を鳴らすものです。
FUSとは、「Female Underweight/Undernutrition Syndrome(女性低体重・低栄養症候群)」の略称です。
参考文献
閉経前までの成人女性における低体重や低栄養による健康課題
―新たな症候群の確立について―
なぜ問題視されているのか?
極端なカロリー制限や過剰なダイエットにより、身体が必要とする栄養素が不足すると、以下のような問題が起こりやすくなります。
- 月経不順や無月経
- 骨密度の低下(将来的な骨粗しょう症リスク)
- 貧血や慢性疲労
- 低血圧・低体温
- 筋力の低下
- 血糖値のコントロール異常
- コレステロールや中性脂肪のバランス崩壊
これらの状態は、日常生活にも支障をきたすような体調不良を引き起こす可能性があり危険です。
日本の女性は特に痩せすぎ傾向?
厚生労働省の調査によると、日本では20代女性の約2〜3割がBMI18.5未満の「やせ」に分類されています。
また、BMIが20台前半であっても「自分は太っている」と感じる女性が多く、実際の体型と認識の間にギャップが生じていることが分かっています。
当ジムでも、「すでに十分にスリムな方」が「もっと痩せたい」とカウンセリングに来られるケースは少なくありません。
トレーナーから見れば「減量の必要はない」と判断できる場合でも、ご本人は特定の部位が気になる、あるいは理想とする体型に達していないと感じてしまうことが多いようです。
こうした傾向の背景には、SNSの普及による過度な比較意識や、健康を損なうレベルの理想的な体型像が広まっていることが影響していると考えられます。
当ジムの立場と対応
当ジムでは、「頑張りすぎない健康」を最優先に、パーソナルトレーニングや栄養サポートを行っています。
過去には、FUSに該当しそうな状態で、さらなる減量を希望される方のご依頼をお断りしたこともあります。
体調や血糖調整能力の低下などを見て、むしろ体重を増やす必要があると判断したためです。
「痩せたい」という気持ちそのものを否定しません。
ですが、体重という数字だけをゴールにしてしまうと、体も心も壊れてしまうリスクがありますので注意して下さい!
だからこそ、数字だけでなく「見た目」「体力」「生活の質」といった本当の健康と美しさを一緒に考えたいのです。
まとめ
もしあなたが、「〇〇kgになりたい」と思っているけれど、「それって本当に必要?」と少しでも感じたなら、ぜひ一度ご相談ください。
私たちは、ただ体重を減らすだけでなく、健康的な身体作りのお手伝いをしたいと思っています。